
感謝を伝える周年記念品とは?慣習と最新のトレンドをご紹介
企業の重要な節目である周年記念は、単なるお祝い事を超えた戦略的な意味を持っています。従業員や取引先への感謝を伝え、企業の価値観を共有し、未来への結束を深める貴重な機会として、多くの企業が積極的に取り組んでいます。
本記事では、周年記念の本質から最新のイベント企画手法、そして心に残る記念品の選び方まで、成功する周年記念のエッセンスをお伝えします。
目次[非表示]
- 1.周年記念とは何か?
- 2.成功する周年記念イベントの計画
- 2.1.イベントのテーマ設定のコツ
- 2.2.オンラインとオフラインの併用
- 2.3.顧客参加型イベントの企画
- 3.感謝を伝える記念品
- 3.1.記念品の選び方
- 3.2.参加型でアイデアを募る
- 3.3.名入れ製品で特別感を演出
- 3.4.サステナブルなデジタルギフト
周年記念とは何か?
周年記念について理解を深めるため、その意義と一般的な形態について詳しく解説します。
企業における周年記念の意義・周年記念を祝う理由
企業の周年記念とは、会社の創業・設立から節目のタイミングを迎えた際に、これまでの企業の歴史を振り返り、今後の企業の継続を図るためのイベントを指します。主に周年記念は、10年、30年、50年などの大きな節目に行われ、周年記念を行う間隔としては、5年単位、10年単位での実施が多いです。
周年記念には、事業や業績の報告、取引先や関連会社への感謝の表明など、企業の信頼度を高める効果があります。また、企業の周年記念とは、いわば企業の「誕生日祝い」のようなもの。これまで企業が歩んできた歴史を振り返るとともに、これからのビジョンを共有することで、今後のさらなる成長へとつなげる良い機会です。
周年記念を祝う理由として、以下の効果が挙げられます。
内部効果
従業員への感謝の気持ちを伝達
企業理念・ビジョンの再共有と浸透
社員のモチベーション向上と帰属意識の強化
部署間コミュニケーションの活性化
外部効果
ステークホルダーとの関係強化
ブランドイメージの向上
企業の信頼性・継続性のアピール
新規顧客・取引先開拓の機会創出
よくある周年記念の形態
周年記念事業の形態は、大きく分けると、「社内向け」と「社外向け」があります。社内向けの周年記念事業は社員を労う内容になっており、社員の家族を呼んだり、会社を定年退職した人達を招いたりするケースもあります。
社内向け周年記念の主な形態
記念式典・祝賀会
社員表彰・アワード制度
社員旅行・懇親会
ファミリーデー(家族参加型イベント)
記念品・記念誌の配布
社外向け周年記念の主な形態
顧客・取引先向け感謝イベント
記念キャンペーンの実施
新商品・サービスの発表
メディア向けプレスイベント
地域貢献活動
記念イベントとしての意味合いが強く感じられる周年事業ですが、社内外を対象とした格好のブランディングの機会でもあります。そのため、ブランディングを意識した周年事業を行うことで、数年~十年に一度しか訪れない貴重な機会を活かすことができます。
成功する周年記念イベントの計画
効果的な周年記念イベントを実現するための重要な企画要素について詳しく解説します。
イベントのテーマ設定のコツ
周年記念を成功させるためには、まず目的と対象を明確にすることが重要です。社員のモチベーション向上を目指すのか、社外へのアピールを重視するのか、その目的に応じて方向性や実施するべき内容が決まります。目的を明確にすることで、プロジェクト全体の軸がぶれず、効果的な活動が可能になります。
効果的なテーマ設定のポイントは以下の通りです。
企業の価値観を反映したテーマ
企業理念やミッション・ビジョンとの整合性
企業文化や特色を表現する要素の組み込み
創業からの歴史や成長ストーリーの活用
参加者に響くメッセージ性
従業員の貢献への感謝
未来への展望と期待の表現
ステークホルダーとの絆の強化
時代性とトレンドの考慮
デジタル化への対応
サステナビリティへの配慮
多様性・包括性の尊重
オンラインとオフラインの併用
形態はパーティが主流でしたが新型コロナウイルスの影響でオンライン式典も増加しています。現在では、オンラインとオフラインを効果的に組み合わせたハイブリッド形式が主流となっています。
ハイブリッド形式のメリット
地理的制約を超えた参加が可能
参加者数の大幅な拡大
コスト効率の向上
録画による後日視聴の実現
効果的な運営のポイント
オンライン参加者も一体感を感じられる演出
インタラクティブな要素の導入
技術的なサポート体制の整備
参加形式に応じた記念品配布の工夫
顧客参加型イベントの企画
周年記念のイベントには、独自の工夫を凝らした参加型の企画を取り入れることが効果的です。従業員や関係者が自発的に関わり、楽しみながら参加できるイベントは、企業のブランド価値を高めるだけでなく、コミュニケーションの活性化にもつながります。
参加型企画のアイデア例
社員・顧客によるメッセージ動画の募集と上映
チーム対抗のゲームやコンテスト
企業の歴史を振り返るクイズ大会
未来への提案やアイデア募集
モザイクアートやタイムカプセルの作成
成功のための要素
参加しやすい仕組みづくり
適切なインセンティブの設定
結果の共有と感謝の表現
継続的なエンゲージメントの創出
感謝を伝える記念品
周年記念における記念品は、感謝の気持ちを具体的な形で表現する重要なツールです。最新のトレンドを踏まえた記念品選びについて解説します。
記念品の選び方
記念品を制作する際には、贈る対象は誰か、どこまでの関係者に贈るのかを決めて商品を選び、数を決める必要があります。周年記念品を贈る主な対象者とその意義は、いくつかのグループに分けられます。
1. 社員:仕事に尽力してくれた感謝と会社への帰属意識を高めて、仕事に励んでもらうために、努力を称えて贈る。
2. 取引先や業界関係者:多くの企業の中から、自社を選んで取引を行ってくれたことへの感謝の気持ちを伝えるために贈る。信頼関係の維持や今後の取引の拡大にもつながる。
記念品選びの基本原則
実用性の重視 センス良く名前やロゴを入れられる実用品は、2025年も多く選ばれる傾向にあります。
日常使いできるアイテムの選択
業務や生活に役立つ機能性
長期間愛用できる品質
企業らしさの表現
ブランドカラーの活用
企業理念を反映したデザイン
業界特性に合わせた選択
受取者への配慮
年代や性別を問わない汎用性
持ち運びやすさ
保管場所を考慮したサイズ
参加型でアイデアを募る
従業員や関係者を記念品選びのプロセスに参加させることで、より満足度の高い記念品を実現できます。
参加型記念品選びの手法
社内アンケートによる希望調査
候補アイテムからの投票制
デザインコンテストの開催
部署別カスタマイズオプション
参加型アプローチのメリット
受取者のニーズを正確に把握
選定プロセス自体がエンゲージメント向上に貢献
多様な視点からのアイデア収集
記念品への愛着と満足度の向上
名入れ製品で特別感を演出
記念品としてとくに人気の商品は、定番の名入れギフトです。名入れは周年記念品において特別感を演出する重要な要素です。
効果的な名入れのポイント
企業名と周年数の明記
記念日の日付の刻印
感謝のメッセージの追加
受取者個人名の入れ込み(個別配布の場合)
人気の名入れアイテム
高品質なペン・文房具
ビジネスバッグ・小物入れ
タンブラー・マグカップ
時計・フォトフレーム
周年記念品では、のしにも配慮が必要です。のしには、いろいろな結び方や色がありますが、周年記念では紅白の蝶結びののしを使います。蝶結びは、何度あっても良い祝い事に使うのし紙です。
サステナブルなデジタルギフト
eギフトは、オンラインで購入され、オンラインで贈られ、贈られたギフトは受取主が自身で近くの店舗へ受け取りに行きます。そのため、実物のギフトを贈るときに発生する個人のギフトにおけるラッピングや梱包、および法人キャンペーンで発生する余剰在庫や梱包に係る紙やプラスチック資源、また、ギフトの配送に係るCO2排出量を削減することが可能です。
デジタルギフトの特徴とメリット
環境配慮
物理的な配送が不要
梱包材の削減
CO2排出量の大幅削減
利便性
即座の配布が可能
受取者の都合に合わせた利用
地理的制約がない
コスト効率
物流コストの削減
在庫管理が不要
配布作業の効率化
デジタルギフトの活用例
人気カフェチェーンのドリンクチケット
オンラインショッピングで使えるギフトカード
デジタルカタログギフト
体験型サービスの利用券
さらに、ギフトは企業のストーリーや理念を伝える手段としても有効です。たとえば、環境配慮型のものをギフトにすればサステナビリティへの積極姿勢を示せる、といった風に。また、ギフトの内容によっては他の施策と比べても安価に実施できることから、周年記念の初手の施策としておすすめです。
最新のデジタルギフトトレンド
カスタマイズ可能なギフトカード
複数選択肢から選べるセレクトギフト
体験型・サービス型ギフトの増加
受取者の嗜好に合わせたパーソナライゼーション
周年記念は、企業にとって過去への感謝と未来への決意を表明する重要な機会です。適切な記念品選びとイベント企画により、ステークホルダーとの絆を深め、組織の結束力を高めることができます。特に近年注目されるデジタルギフトは、環境配慮と利便性を両立させた新しい選択肢として、多くの企業で導入が進んでいます。
企業の価値観を反映し、受取者に真に喜ばれる記念品を通じて、心に残る周年記念を実現しましょう。