
企業向けインスタグラム運用術。フォロワー獲得の秘訣とは?
近年、認知度の向上やブランディング、販促などを目的として、Instagram(インスタグラム)の運用を行う企業が増えてきています。月間アクティブユーザー数が全世界で10億人、日本でも3,300万人を誇り、幅広い性別・年代のユーザーに利用されているInstagramは、企業のマーケティング戦略において重要な役割を担っています。本記事では、企業がInstagram運用で成果を上げるための基本戦略から実践的なフォロワー獲得テクニックまで、エビデンスに基づいた運用術を詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.企業がインスタグラムを運用する目的とは
- 1.1.効果的なブランディングと認知度向上
- 1.2.顧客とのエンゲージメント強化
- 1.3.製品・サービスのプロモーション活動
- 2.インスタグラム運用の基本戦略
- 2.1.ターゲットオーディエンスの設定
- 2.2.コンテンツカレンダーの作成
- 2.3.ブランドに合ったビジュアルアイデンティティ
- 2.4.ハッシュタグの効果的な活用方法
- 2.5.投稿頻度とタイミングの最適化
- 3.インスタグラムでのフォロワーを増やすためのテクニック
- 3.1.フォロワーを引き付けるコンテンツの作成
- 3.2.ストーリーズとリールの活用
- 3.2.1.ストーリーズとリールの使い分け
- 3.3.フォロワーとの双方向コミュニケーション
- 3.4.インフルエンサーとのコラボレーション
- 3.5.競合他社のアカウント分析
- 4.デジタルギフトを活用した新しい施策
企業がインスタグラムを運用する目的とは
企業がInstagramを活用する主な目的は、デジタルマーケティングの一環として多岐にわたります。効果的な運用を行うためには、まず明確な目的設定が不可欠です。
効果的なブランディングと認知度向上
Instagramは視覚的なコンテンツを通じて、ブランドの認知度を高め、製品やサービスを効果的にアピールできるプラットフォームです。写真や動画など、ビジュアルコンテンツを重視する場合に、Instagramがよく使われます。企業にとって「ファン」とは、従来の「顧客」とは異なる存在です。製品やサービス、ブランドを自分の一部のように愛好し、購入だけでなく、口コミなどの情報発信にも積極的に取り組んでくれます。企業にとってファンとは、エバーグリーンな収益をもたらす存在だといえるでしょう。
顧客とのエンゲージメント強化
Instagramでは、プロフィールを訪れるユーザーの3分の2がフォロワー以外だといわれており、フォロワーよりもフォロワー外に与える影響が重要だと推測できます。ストーリーズ機能はコミュニケーションを取ることができ、フォロワーとの関係性を築くことができます。また、商品の紹介やイベントの告知などPRとしても活用することができます。双方向のコミュニケーションを通じて、顧客エンゲージメントの向上を図ることが可能です。
製品・サービスのプロモーション活動
Instagramは、商品やサービスを視覚的に魅力的に紹介できる最適なSNSです。たとえば、化粧品ブランドなら、新商品の使用シーンやメイクの仕上がりを動画で紹介したり、ファッションブランドなら、モデルの着用シーンを投稿したりと、商品の魅力を存分に伝えられます。また、今回リールに商品のタグ付けが可能になったことで、企業は「ユーザーの購買意欲促進」と「購買までの導線設計」がスムーズに行えるようになりました。
インスタグラム運用の基本戦略
成功するInstagram運用には、戦略的なアプローチが不可欠です。アカウント設計は、会社でInstagramの運用前に決定する前提条件(アカウントの運用目的やアカウントのターゲット、アカウントのトンマナなど)です。
ターゲットオーディエンスの設定
自社の商品・サービス情報を届けるうえで欠かせないのが、ターゲットの設定です。これはインスタグラム運用でも同様で、インスタグラムにおけるターゲットの明瞭化は、効果的な運用のために欠かせません。年齢や性別、職業、住んでいる地域、趣味嗜好、年収など詳細なペルソナを設定しましょう。たとえば、「私たちの商品はこういう人に喜んでもらえそうだな」と具体的にイメージできるようになれば、訴求の効果がグッと上がります。
コンテンツカレンダーの作成
効果的なInstagram運用を行うには、コンテンツカレンダーの作成が重要です。継続的な投稿を行うためには、あらかじめ投稿計画を立てておく必要があります。予約投稿の方法を活用することで、とにかくインスタグラムの更新をやめないことが大切なので、自分の無理のない範囲で投稿が習慣化されるように取り組んでいきましょう。
ブランドに合ったビジュアルアイデンティティ
アカウントのジャンルが明確だと、Instagram内のアルゴリズム上も優位に働きます。Instagramでは、ユーザーが興味のあるコンテンツと近しい情報を発見タブなどで表示する仕様になっています。Instagram側がアカウントのジャンルを理解しやすいように、一貫性のある投稿を継続するようにしましょう。
ハッシュタグの効果的な活用方法
日本のInstagramユーザーがハッシュタグ検索をする回数は、グローバル平均の3倍もあると言われています(参照:https://service.aainc.co.jp/product/fanblog/article/2019/instagram_hashtag-part1.html)。
効果的なInstagram運用には、ハッシュタグの活用も必要不可欠です。InstagramはX(旧Twitter)と比べると拡散力はそれほど高くありません。しかしハッシュタグを活用すれば、そのハッシュタグを使って検索したユーザーに投稿を見てもらえる可能性が高くなります。ハッシュタグは大きく分けると以下の3つに分類できます。
ハッシュタグ種類 |
投稿数目安 |
特徴 |
活用例 |
---|---|---|---|
ビッグハッシュタグ |
100万以上 |
広く認知されているキーワード |
#美容、#ファッション |
ミドルハッシュタグ |
1万~100万 |
商材やカテゴリなど限定されたキーワード |
#ファンデーション、#アウター |
スモールハッシュタグ |
1万以下 |
ニッチなキーワード |
#具体的な商品名、#限定的な用途 |
1投稿には30個までハッシュタグを付けることが可能ですが、2021年9月には公式の@creatorsアカウントで推奨の数は3〜5個と発表されており、厳選して関連性の高いハッシュタグを付けたほうが結果的に効果は高くなる傾向があるようです(参照:https://embedsocial.jp/blog/instagram_hashtag_industries/)。
投稿頻度とタイミングの最適化
現在のInstagramにおいて、フィード投稿はまずフォロワーに投稿が表示され、フォロワーの反応が良いとフォロワー以外にもレコメンドされる仕組みになっています。フォロワーの行動パターンを分析し、最適な投稿タイミングを見極めることで、より多くの人の目に触れ、効果的な訴求を行なえます。
インスタグラムでのフォロワーを増やすためのテクニック
フォロワー数の目安について、コムニコが2020年に行った調査では、ファッション業界のInstagramアカウントのフォロワー数平均値は127,109、中央値が35,944でした。また、食品・飲料では、平均値21,218、中央値10,827となっています(参照:https://www.comnico.jp/we-love-social/instagram-marketing)。
フォロワーを引き付けるコンテンツの作成
ホーム率をアップさせるためにいいねや保存されるには、何よりもまず投稿を見てもらわないとリアクションはもらえません。そこで重要なのが、「見やすいデザイン」の投稿を心がけることです。中でも「保存」はユーザーが後から見返す率が高いため、インスタグラムのアルゴリズムで重視されるといわれています。保存数が伸びるとインスタグラムのアルゴリズムが動いて、投稿を見るユーザー数(リーチ数)が拡大します。
ストーリーズとリールの活用
一方でリール動画については2024年4月のアップデートにより、フォロワーがいなくても、投稿直後から一定量の非フォロワーにレコメンドされる仕組みに変更されました。リールは「発見」タブやフォロワー以外のおすすめフィードにも表示されるため、新しいオーディエンスに届きやすいです。
ストーリーズとリールの使い分け
- フィードはフォローするアカウントの「見どころ」をチェックする場所
- ストーリーズはフォローするアカウントの「日常」を見る場所
- リールは幅広いアカウントのエンターテインメントコンテンツを「楽しむ」場所
フォロワーとの双方向コミュニケーション
ユーザーとしっかり双方向のコミュニケーションが取れているか、「アクション数」「アクション率」「エンゲージメント数」などのKPIを設定して、運用に取り組んでいきます。フォロワーとのコミュニケーションを深めるためのツールとして、ストーリーズの活用が効果的です。
インフルエンサーとのコラボレーション
主に任意のアカウントをフォローしたときに同時に表示されるのが「おすすめ」です。この欄には、ユーザーのコンテンツ閲覧やフォロー状況に合わせたフォローする可能性が高いアカウントが表示されます。インフルエンサーとのコラボレーションの際などに、インフルエンサーがタグ付けすることにより、そのフォロワーがアカウントを認知するという経路が有効です。
競合他社のアカウント分析
べンチマークとなるアカウントを分析し、効果的なインスタグラム運用につなげてみてください。企業アカウント3,000以上のデータをもとにしたAIが運用計画をサポートするInstagram分析ツールも利用できるため、競合アカウントのフォロワー増減・獲得エンゲージメント・ハッシュタグなどの分析が可能です。
デジタルギフトを活用した新しい施策
近年、Instagramマーケティングの新しい手法として、デジタルギフトを活用したキャンペーンが注目されています。コミュニティガイドラインでは「フォローしてくれたらプレゼント」といったプロモーションはNGであるため、「フォロワー限定キャンペーン」とするなど、フォロー=インセンティブ付与の構図にならないようにする必要があります。
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フォロー&コメントや投稿でプレゼント
「フォロワー限定!サンプル送付キャンペーン」や「欲しいコスメを選んでコメントした人の中から、抽選で○人にプレゼント」といった、「自社製品(or自社サービスに関連する他社商品)」「サンプル」などを渡す形のキャンペーンであれば、フォローやコメントが条件ではありますが、実施が可能です。
デジタルギフトは、インターネット経由で送られるバーチャルな贈り物です。オンラインクーポン、ギフトカード、音楽や電子書籍などのデジタルメディアがこれに含まれます。弊社では他社商品はもちろん、デジタルギフトの手配も可能です。
デジタルギフトキャンペーンのメリットとして、相手の住所を知らなくても贈れることは、SNSでプレゼントをする際の大きなメリットです。LINEやX、Instagramのアカウントさえ知っていれば住所の情報は必要ありません。また、デジタルギフトのもう一つの魅力は、環境保護に対する配慮です。物理的なプレゼントはしばしば包装紙や配送に関わる環境影響を引き起こしますが、デジタルギフトならその心配はありません。
実際のキャンペーン実施においては、キャンペーンの参加条件はできるだけハードルを低く設定してあげると、より多くのユーザーに参加してもらえるようになります。たとえば、「フォロー+いいね!」キャンペーンは、ハッシュタグキャンペーンと比べて、参加のハードルが低い傾向があります。Instagram運用で成果を出すには、目的やターゲットをきちんと設定し、投稿と分析を繰り返しながら、その都度改善を行うことが大切です。
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